【表題】「獅子は兎を捕らえるにも全力を尽くす」の原文を知りたい_追加
【質問・相談などの内容】
先日、「担当:大阪府立中央図書館人文系資料室」より表題にて回答をいただきましたが、
四文字熟語になっている「獅子搏兎」の原典はどちらだろうか。
「搏」の漢字は「うつ」や「とる、つかむ」の意味であり、熟語としての意味をなしていない。
どちらかで誤用があったか、もしくは中国にて別の意味があるのだろうか。
【回答】
「搏」について以下の資料を調べました。
『成語大辞苑 故事ことわざ名言名句』(主婦と生活社 1995.9)
p.523 「獅子は兎を搏つに全力を用う」の記述があり解説として「搏」という漢字は、日常ほとんど用いないものであろうが、「搏仆(はくふ)」(うち倒す)・「搏殺(はくさつ)」(手で撃ち殺す)・「搏戦(はくせん)(組み討ちして戦う)・「搏執(はくしゅう)(召し捕らえる)・搏噬(うちあいかみあう)、といった熟語に用いられるように、「戦う」「捕らえる」などという意味を表す漢字である。」と書かれています。
『「四字熟語」博覧辞典』(真藤建志郎/著 日本実業出版社 1994.3)
p.373 「獅子搏兎」の項目があり、「「獅子、兎を搏つ」という。ライオンはウサギを捕えるにも全力を出す。(中略)搏は、うつ、とる、つかむの意。」と書かれています。
『大漢和辞典 巻5 戈部……月部』(諸橋轍次/著 大修館書店 1984.12)
p.340 1番目に「とらへる。さがして捕へる。」の記述があります。
『旺文社漢字典』(小和田顯/編 旺文社 2014.10)
p.517 1番目に「とる(取) ア とらえる(捕)。」の記述があります。
以上です。
「担当:大阪府立中央図書館人文系資料室」
【参考資料】大漢和辞典 巻5 諸橋/轍次∥著 大修館書店
【掲載箇所】340
【参考資料】旺文社漢字典 小和田/顯‖編 旺文社
【掲載箇所】517
【参考資料】成語大辞苑 主婦と生活社
【掲載箇所】523
【参考資料】「四字熟語」博覧辞典 真藤/建志郎∥著 日本実業出版社
【掲載箇所】373
ご利用ありがとうございました。
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