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「第三の視点」による倒叙記述(12)ライティング-3【調査資料(エビデンス)】

「第三の視点」による倒叙記述(12)ライティング-3【調査資料(エビデンス)】

【調査資料(エビデンス)】

《調査資料(エビデンス)》

①証拠資料に頼らず、自分でも考える
②関係のない証拠資料や、間違った証拠資料を使わない
③結論しか書いていない証拠資料は使わない(根拠が不明、もしくは希薄だから)
——瀧本哲史『武器としての決断思考』(星海社、2011年)P196

調査資料(エビデンス)については、『武器としての決断思考』が明るく、前述のような注意点があげられています。

ディベート思考の考え方
・正解ではなく、「いまの最善解」を導き出す
――瀧本哲史『武器としての決断思考』P46

また、調査資料(エビデンス)を求めるためには、「正解ではなく、『いまの最善解』を導き出す」ことが、ディベート思考の考え方とも述べています。

「自分でも考える」ことで「正解ではなく、『いまの最善解』を導き出す」——これだけで、ライティングはかなりハードルが高くなります。

このハードルを乗り越えない無頼には、次のように反論します。

①資料の拡大解釈
②想定状況のズレ
③出典の不備
④無根拠な資料
――瀧本哲史『武器としての決断思考』P209

解説しますね。#joke

①資料の拡大解釈→(1)それ言い過ぎ
②想定状況のズレ→(2)それは違うでしょ
③出典の不備――→(3)元から違うでしょ
④無根拠な資料―→(4)真っ赤な嘘

詳しくは、書籍を確認してください。ていねいに書かれています。

 

《何を調べるのか?》

具体的に、書きたい内容について調べてみましょう。

さて、何を調べましょうか?

 

答えは、全部です。一部を限定しても、結局全部調べることになります。#blackjoke

 

たとえば、大阪府立図書館で、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven)について、一般図書を調べてみましょう。

検索は、全項目で「ベートーヴェン」または(OR条件)「ベートーベン」で、「一般図書」です。
https://www.library.pref.osaka.jp/licsxp-opac/WOpacMnuTopInitAction.do

433件です。これを全部調べます。
(2018-03-10)

とはいえ、少なくとも最初にフランスのロマン・ロランの『ベートーヴェンの生涯』は読んでいなくてはなりませんし、そうなると『ジャン・クリストフ』も必須になります。

ライティングは別にして、『ジャン・クリストフ』は読んでおきましょう。

【無料(青空文庫)】
ロマン・ローラン(豊島与志雄訳)『ジャン・クリストフ』
http://www.aozora.gr.jp/cards/001093/card46822.html

くわえて、ベートーヴェンはドイツ人ですから詳しく調べるにはドイツ語が必要ですし、音楽はイタリア語が必要です。

どうして多少の語学が必要か。それは、原典には違うことが書かれている場合が多いからです。訳者が変更したり、編集が変更したり、時代とともに翻訳された言葉は変化します。

まず第一に、原典(一次資料)にあたること。これを失えば、何も成果は得られません。

【参考文献】
*瀧本哲史『武器としての決断思考』(星海社、2011年)